金属アレルギーなOLの業務外報告

全てのストレスを受け流し、気ままにゆるく生きる意識低めなOLの雑記。

自分の中の怪物に食われた女の末路【モンスター】著者:百田尚樹


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オンナは皆、自分の中にモンスターを飼っている。

人それぞれ、その大きさが違うだけだ。

【モンスター】著者:百田尚樹

田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。そのとき亡霊のように甦ってきたのは、ひとりの男への、狂おしいまでの情念だった。 

 ネットで時々炎上しているのを見かける百田尚樹さんですが、今回も目が離せなくなるような面白さを携えた一冊でした。

天国と地獄を味わった女

”たかが皮一枚、されど皮一枚”

現代日本において、女の顔というのは、人生すらも左右する。顔が美人か不美人かなんて、本人の努力は一切の関係がなく、ただの運でしかないのだけれど…。

産まれ落ちた時点で決められている、運命のようなものだ。

”たかが皮一枚、されど皮一枚”

人並みの外見に生まれた大半の女は知る由もない。この言葉の重みを理解できるのは、人並み外れた美人と、人並み外れた不細工だけなのだ。どちらも数は限りなく少ない。

この物語は、人並み外れて醜い顔に生まれた女が、莫大な金をかけて整形手術を繰り返し、とびきりの美人になって故郷へ戻る。過去にその街で事件をおこしている女は、素性を隠し、レストランを経営し、過去に自分の姿を嘲笑った人物たちと再会していく。

バケモノ扱いされるほどの醜い顔と、絶世の美女。1つの人生で2つの皮を被った彼女が見たのは、信じられないほどの別世界だった。

美容整形と美への執着

この物語が単なるファンタジーにならないのは、皮を被り替えるまでのことがあまりにもリアルに描かれているからだ。

美容整形と一言で言っても、実際にはそんな簡単に顔が変わるわけじゃない。

注射をするのも、メスで皮膚を切るのも、骨を削るのも、健康な歯を抜くのも、全ての過程が過酷としか言いようがない。

なのにその費用を稼ぐのも、同じくらい過酷なのだ。辛いことも、汚いことも、あらゆる事をしなければ莫大な費用は手に入らない。

その代償はあまりに大きく、彼女は食事を摂るのも人より苦労し、内臓もボロボロだった。並大抵の意志と覚悟では、これほどの変身を遂げることはできなかっただろう。

自分の中のモンスターに食い殺された女の末路

やってくれるぜ、百田尚樹さん。

読み終わってすぐに、以前読んだ【幸福な生活】を思い出しました。

衝撃のラスト1行ならぬ、衝撃のラスト(見開き)1ページ。

この、最後の最後、見てきた世界をひっくり返される感じ? やみつきになります。

とりあえずあれよ。女ってのは怖いんだよ。特に、周りが見えなくなってる時は。

『女の何が怖いってさ、あらゆる感情に、”愛情”が同居してるのが怖いんだよ』

そう言い放ったのは私の彼氏です、はい。

エリカ様が演ってた【ヘルター・スケルター】って映画があったけど、あんなもん可愛いもんだわ、と思わされる作品です。

 

そんな感じで、本日ワタクシからは以上でございます。

お疲れ様でした!

 

 

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