今年の2月からクラシック・バレエを始めました。
子供の頃にも習っていたので一応経験者。しかしブランクありすぎてほぼ初心者です。
最近バレエについてごちゃごちゃと考えるようになったので、整理のために書いておきます。書いたら考えるのやめられるかも知れないし。
大人になってまたバレエを踊り始めた
バレエを始めたのは今年(2018年)の2月からです。
だけど、もう一度バレエを習いたいと思い始めたのは何年か前。もう一度踊りたいとなんとなく思いながら、数年間やりすごしてきました。
この数年間に何か大きな理由があるわけではなくて、単純に私の行動力の無さが起因しています。けれど私も30歳を過ぎ、『今始めなければもう一生バレエを踊ることはできないだろう』という事に気付いて突き動かされた次第であります。
私は人生において、【後悔したこと】ってあまり無いのだけれど、バレエに関しては後悔という言葉がいつも付き纏う。
どうせ始めるならもっと早く始めればよかった。あと数年、ギリギリでも20代のうちに…。いや、社会人になってすぐ、20代前半のうちに。いや、むしろ学生にうちもう一度始めれば。いや違う。なんなら辞めなければ良かったのではないか。
バレエをやるも辞めるも続けるも、全ては自分の選択です。これを後悔と呼ばずしてなんと呼ぼう。ダセェの極み。
最初にバレエを踊り始めたのは3歳の時
3歳の頃の記憶って、ありますか?
全然ないとは言わないけれど、私はあまりありません。だから私は、物心ついたときにはバレエをやっていたことになる。
キッカケは、2歳年上の幼馴染のお姉ちゃん。私は彼女が大好きで、いつも彼女にくっついてまわっていて、彼女のバレエの練習も見に行った。その時に『私もバレエをやりたい!』と、騒いだらしい、母曰く。私は覚えてないけど。
それが3歳になる少し前で、3歳になるまで待ちなさいと母に嗜められて、3歳になってすぐに習い始めたそうな。
そんな幼いうちから女の子って生意気ですね。多分ほとんど意味なんてわかってなかっただろうに。だけどそんなわからんちんの幼子にバレエを習わせてくれた親には感謝しています。
初めてのトウシューズ
わからんちんの幼子がバレエを始めて数年。小学生になると、トウシューズを意識し始めます。バレエと聞くと一般的にイメージされやすい、つま先で立つための靴です。
こういうの。
バレエを習い始めた女の子にとって、これは憧れの靴なのです。
つま先で立つ。片足でくるくる回る。このシューズには夢が詰まっています。
しかしトウシューズで立つ(踊る)というのは簡単ではありません。この靴はとても硬いのです。つま先を伸ばすだけで一苦労。何よりメチャクチャ痛いです。
足の指は豆だらけ。水ぶくれになったり血豆ができたり。練習後のお風呂はしみて痛いので、凄く苦痛だった記憶があります。
足にとても負担がかかるので、成長途中の幼すぎる子供は履けません。私の足の指も、左の小指が薬指の下に潜ってしまっているのですが、恐らくこれは成長期にトウシューズを履いていた影響です。
私が初めてトウシューズを履いたのは小学3年生だか4年生の頃。リボンを結ぶだけでドキドキしたのを覚えています。
習い事をしまくって、うんざりした小学生時代
小学生の頃は、色んな習い事をしました。
バレエのレッスンは週に2回。発表会が近づくと、週3回に増えます。
月曜>>バレエ
火曜>>バレエ
水曜>>ピアノ
木曜>>バレエ
金曜>>習字
土曜>>絵
お休みは日曜日のみ。よくやってたなぁ…(^^;;
親も大変だっただろうなと今は思います。色んな意味で。
3歳で始めたバレエ。10年というのは、それを過ごす人にとってはとても長い月日です。憧れて、やりたいと騒ぎ倒して始めたバレエはいつの間にか日常に溶け込み、練習へ行くことが当たり前になり、遊ぶ時間を削られて苦痛になりました。
後半は辞めたい辞めたいとそればかり考えていた気がします。そうなると、バレエのレッスンはもはや苦痛な作業になります。バレエについて、踊ることについて、意味を見い出すことなどできず、早く終われと練習時間をやり過ごす。そんな無駄な日々。
中学に入学するのと同時に、私はついにバレエを辞めました。幼い頃から一緒に習ってきた大半の子たちも、同じタイミングでバレエを辞めています。
中学生になると、強制的に部活動が始まり、バレエのレッスンに出られなくなるからです。バレエを続けるなら運動部はまず無理で、文化部でも部活動を休みがちになります。そうまでして(周りの同級生とは違う行動までして)バレエを続けるのは、それこそプロのダンサーになることを視野に入れている子達だけです。この時点でかなりの子たちが篩(ふるい)に掛けられ、バレエを辞めていきました。
そうして私自身も例に漏れず、喜んでバレエを辞めたのです。
あの時の解放感は今でも忘れられません。
物心つく頃から、かなりの時間をバレエに費やしてきました。私は自分の意志でバレエを始めて、自分の意志でバレエを辞めたのです。踊るのは楽しかったし、辞めたのは嬉しかった。
15年以上経って大人になった自分が、まさか後悔するなんて思いもよらなかったのです。
30歳を過ぎてバレエを始めると、ショックの連続
プロのダンサーにならなくてもいいし、週2回の練習が苦痛なら、1回に減らしても良かった。細々とでも良いから、辞めずに継続しておけばよかったなぁと悔やんでいます。そしてその後悔は、バレエを再開してからより一層大きくなりました。
理由は主に、自分の体の衰えを実感したからです(笑)
ショック1.バレエのレッスンを受けると筋肉痛になる
物心つく頃にはバレエを踊っていた私。当たり前ですが、バレエで筋肉痛になったことはありません。しかし大人になって突然始めれば違うのは当たり前。レッスンの翌日は筋肉痛になりました。再開してそろそろ半年になりますが、未だにレッスンで新しいことを始めると翌日は筋肉痛になります。悲しい…(´°ω°)チーン
ショック2.ストレッチしても体が柔らかくならない
元々体は人並み以上に硬い方です。子供の頃から悩みの1つではありました。それにしても…。毎晩ストレッチしたところで中々体が柔らかくなりません。ヨガを5年くらい続けていますが、それが無かったら更に硬かったはず…と考えるとゾッとします。こればっかりはしつこく続けるしかありません。
ショック3.たった2分のヴァリエーションを踊りきれない
バレエのレッスンの基本的な流れは、
ストレッチ>>バーレッスン>>センターレッスン>>(舞台があれば)振り付け
です。
これは大人も子供も、プロもアマチュアも関係なく同様です。
現在の私は、センターレッスンあたりで息切れしています。疲労で体を動かすのが辛くなってくるのです…(´°ω°)チーン その後にヴァリエーションの振り付けをやっても、疲れてなんだか動きが雑なのです。動きについていくのに精一杯で、とてもじゃないけど綺麗になんて踊れません。これは結構な衝撃でした。
ショック4.片足のドゥミポワントで長時間自分の体重を支えられない
このショックは特に大きかった…( ̄∀ ̄;)
パッセで長時間バランスがとれないのです。しかも揺れるせいではなくて、軸足のドゥミポワントが長時間だと辛いのです。バランス以前の問題…(´°ω°)チーン
これは軸足(片足)で背伸びして立ち、もう片方の足先を軸足上部につけて足で三角形を作りバランスをとることです。
バランスをとるのが難しければ、先生がバランスを指示している間何度でもやり直せば良いのです。そのためのレッスンですから。しかし軸足で体重を支えるのが辛いとなると、そうもいきません。軸足が疲労してもうドゥミポワントで立ち上がれないのです。
これはマジで泣きたくなりました。32歳の体、想像以上に劣化していますw
ショック5.先生が実は年下だったw
これは仕方ないw 今後こういう現象は増える一方ですよねww 頭ではわかっていますが、初めての体験だったので軽くショックを受けました(先生は私より2歳下でした)。もう慣れましたけど。
とは言えレッスン中に年齢など関係ありません。先生は先生ですし。
今の教室に通い始めたのはこの先生を気に入ったというのが大きな理由です。素敵な先生に出会えてラッキーです。
なぜ突然バレエについて考え始めたのか
習い始めた直後は考える余裕などありませんでした。体を慣れさせるのが精一杯で、パを覚えるのに必死でした。
習い始めて半年経ち、考える余裕が出来たのだと思います。キッカケは、発表会に出ないか?と、先生から声を掛けられたことでした。
発表会に出ないかと先生に誘われたんだけどとても人前で踊れるレベルじゃないのでお断りした。そもそも私は、また舞台に立ちたいのか?って改めて自問自答。なんでまたバレエ始めたんだろう。踊りたかったからなんだけど。綺麗に踊りたかったからなんだけど。
— M@金属アレルギーなOL (@M_san_1986) 2018年7月27日
でも舞台に立つことを望んでたわけじゃない気がする。キラキラした衣装を着て、舞台メイクして、ライトの下で踊りたかったわけじゃない。場所は練習スタジオでいいし、顔はスッピンでいいし、着るものはTシャツで構わない。ただ綺麗に踊れるようになりたい。人よりも綺麗に踊りたい。
— M@金属アレルギーなOL (@M_san_1986) 2018年7月27日
途中でやめてしまったことだから。一度挫折していることだから。死ぬ前に一度でいいから納得のできるバレエを踊りたい。
— M@金属アレルギーなOL (@M_san_1986) 2018年7月27日
そう思ってまたバレエを始めた。…………ような気がする……多分……(ΦдΦ)
書いてて思ったけど、また舞台で踊りたいとかだったら叶ったはずなのに綺麗に踊りたいとか一生叶わないやつじゃん…つら……(;´ω`)チーン
— M@金属アレルギーなOL (@M_san_1986) 2018年7月27日
もう少しまともに踊れるようになったら、ちょっとでも納得できる部分が出てきたら、また舞台に立ちたいなと思っています(今は完全否定状態なので)。
そんな日が来るのかは……わかりませんが…。自分次第ですね。
年齢が年齢なので、体を壊さない程度にやっていきたいですw
2~3年コツコツやれば、またトウシューズ履けるかしら。当面の目標はそこになりそうです。35歳か…ww
そもそもなぜまたバレエを踊りたくなったのか
これはとても簡単で。単純に忘れたからです。
人は忘れる生き物。嫌なことや辛いことを忘れなくては生きていけない。などと言いますが、これの典型ですね。
私は忘れてしまったのです。バレエを習っていた頃の、嫌だったことや辛かったこと。苦しかったことや悔しかったことも。みんな忘れてしまいました。
このページに書き記したように、そういった出来事があったことは覚えています。出来事は覚えていますが、当時の感情を生々しく実感することはもう出来なくなってしまいました。思い出は美化されるし、楽しかったことは覚えています。充実感も。
楽しいことしか思い出せなくなったからまた習いたくなった。これに尽きます。
だから「バレエを辞めなければ良かった」という後悔は、過去に時間を戻せたとしても絶対に覆せません。続けていれば絶対に辞めたくなったし、期間をあけたから忘れてまた踊りたくなった。それだけのことです。
面白いもので、この記事を書いたら夢に見たんです。バレエのレッスンの夢を(しかも発表会前の)。講師は、子供のころに習っていたバレエの先生でした。上手く踊れなくて、振り付けもちゃんと覚えられなくて、夢の中の私は先生に怒鳴られていました。「やる気がないならやめろ。周りに迷惑だ」みたいなことを言われた気がする。
昔バレエをやりながら抱えていた負の感情、皮肉にもリアルに思い出せましたよw まさかのブログがキッカケでww
次はいつまで続くかわからないけど、時間とお金と体が許す限りレッスンに取り組もうと思います。
最後に、私の大好きなバレリーナの動画を貼っておきます。
アリーナ・ソーモワさん。ドン・キホーテより、森の女王のヴァリエーション。
Alina Somova Queen of the Dryads Variation - Don Quixote
そんな感じで、本日ワタクシからは以上でございます。
お疲れ様でした!