最後の5分 全てが覆る。
あなたは必ず 2回観る。
そんなキャッチコピーで映画にまでなってる小説ですから、ご存じの方も多いはず。
今夜ご紹介する一冊は、【イニシエーション・ラブ】。
きっと誰もが経験するであろう、通過儀礼の恋。
【イニシエーション・ラブ】著者:乾くるみ
おれがマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―――と思いきや、最後から二行目(絶対先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず2回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。
ミステリーか。うん…ミステリー??なんかちょっと違う気がする…。
【クセのある恋愛小説】って感じかな。コテコテの恋愛小説が苦手なワタシでも愉しく読めたので、逆に甘い話が好きな人は苦手かも?
通過儀礼の恋
恋愛には様々な側面がある。良いことも悪いことも、色々ある。
大切なのは、トータルで見た時に『良いこと』の方が上回ること。自分を消耗するような恋愛だけはやめた方がいい。摩耗してしまった自分が最後に取り残されるような恋愛は、結局自分が虚しくなるだけだから。
とは言え【感情】で成り立つのが恋愛なわけで、そう簡単に割り切れるもんじゃない。
ワタシだって今でこそそう思うけど、10代、20代前半までの間は恋愛に振り回された。溺れていたと言ってもいいくらい。
溺れている最中に冷静な判断なんて出来るわけがない。岸に上がった今、過去を振り返って対応を模索した結果があるだけだ。
「初めての恋愛を経験したときには誰でも、この愛は絶対だって思い込む。絶対って言葉を使っちゃう。でも人間には――この世の中には、絶対なんてことはないんだよって、いつかわかるときがくる。それがわかるようになって初めて大人になるっていうのかな。それをわからせてくれる恋愛のことを、彼はイニシエーションって言葉で表現してたの。」
言葉にすると簡単だよね。
でも、自分の中に【絶対】が存在する時、その存在感と破壊力は計り知れないものがある。信じ切っていた【絶対】が覆された時、精神のバランスを保てなくなるほどの衝撃を受ける。
大人になるって意外と大変。
この小説は、数あるそんな恋愛の一つをテーマにしている。興味のある人は読んでみて。
雑談
映画化しているみたいだけど、残念ながらワタシは観ていない。機会があれば、観てみたいけど。
【実写化】って悪いイメージしか無かったけど、【愚行録】の映画観てからちょっとイメージ変わった。時系列や視点などを利用してトリックを作っているものって、映像でも上手くアレンジすれば面白いかもしれない。
それから、最近の若い人は恋愛しない人が多いらしいけど。どうせするなら若いうちに色々経験しておいた方がいい気がする。ほら、大人になってからうっかり溺れると色々大変そうだし。
一生恋愛しないっていうのも選択の一つではあると思うけど。ワタシはして良かったなと思っているよ。
そんな感じで、本日ワタクシからは以上でございます。
オヤスミナサイ☆|)彡サッ