金属アレルギーなOLの業務外報告

金属アレルギーもちのしがないOL。ピアスが好き。休日はちまちま樹脂ピアスを組み立てたり、読書したりアニメ見たり。とにかくインドアな趣味しかないOLの雑記。

突然の乳がん告知に、言葉を失う


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まずは、乳がんになったのがワタシではないことを先に申し述べておく。

 

近況報告

今私は悪性乳癌が見つかり抗癌剤治療を受けています。

 

挨拶の次にそんな文章が視界に飛び込んできた。

一瞬意味がわからず、思考が止まった。本当に一瞬だった。

がん…??悪性の…乳癌??嘘でしょ。

 

虫の知らせという言葉がある。あまり良い言葉ではない。よくないことが起こる予兆を感じた時に使われる言葉だが、ワタシが咄嗟に思いついたのはこの言葉だった。

不精なワタシが彼女の近況を聞くためにワザワザ連絡したのだ。軽い気持ちでメールしただけのつもりだったのに…。

 

お世話になった母のような人

彼女と出会ったのは仕事関係だった。

今でこそ離れた所に住み、滅多に会う機会はないが一時期は同じ職場で過ごし毎日顔を合わせていた。ワタシの仕事を高く評価してくれ、現在勤務している会社に入れてくれたのは他でもない彼女だった。彼女の紹介と推薦がなければ、ワタシは今の会社にはいなかったのである。

彼女は公私関係なくワタシを可愛がってくれた母のような存在だった。いや、離れた今でもそうだと思っている。母親と離れて暮らしているワタシにはとても大きな存在なのだ。

【明るい】という表現がよく合う人だ。いつも笑顔で、朗らかで、面倒見が良く、ポジティブ。女性らしく、少女のような一面もあり、親世代だと言うのに時に可愛く感じてしまう。自宅へ遊びに行くと、テーブルいっぱいの、豪華な手料理をご馳走してくれた。息子は二人共結婚し、孫も生まれ、これから気兼ねなく自由を謳歌するところだったのに…。

そんな彼女が、どうして癌なんかに…。

 

仕事(患者さん)とプライベート(身近な人)は別問題

ワタシの職場は医療現場のため、少なからず癌の患者さんもいたりする。癌に限らず、2~3ヶ月前まで笑顔で会話していた患者さんの訃報を受けることも度々ある。

けれど医療従事者っていうのは、患者さんの訃報で一々泣いたりしない。一人一人に感情移入してショックを受けていたら仕事にならない。こちらのメンタルが崩壊してしまう。だから訃報を受けても一瞬驚くけど、瞬時に頭を切り替える。あまり深く考えないようにする。悲しむのは、遺族や身近な人に許された行為だ。ワタシ達は、今生きている患者さんに時間を使わなければならない。笑顔を絶やすことは、業務放棄になる。

ところがいざ、自分の身近な人の大病が発覚すると、計り知れないショックを受ける。タチの悪いことに、同じ病気になった人がその後どうなるか、例を沢山見てしまっている。いい例も沢山見ているが、悪い例も沢山見ている。

そして強く記憶に残るのは、悪い例が多いのだ。

そもそもワタシは元々ポジティブな人間ではないし。どちらかと言えばネガティブよりなわけで。とにかく不安ばかりが募ってしまう。

 

無責任な他人

生死や生命に対する考え方は人により大きく異る。十人十色という言葉がピッタリだと思う。個々の価値観をそれぞれ理解することは出来ないが、様々な考え方が無数に存在していることは理解できる。だから結局、主観をメインに語るしかないことをご理解いただきたい。

彼女の病状説明で、気になったことがある。癌が見つかってもスグにオペにならなかった点だ。まずは抗がん剤で治療して、オペの予定はまだ半年以上先だという。

この流れ…どこかで聞いたことあるような??

そう、小林麻央さんである。

抗癌剤治療を先に行ってオペを後回しにする理由は色々あると思う。悪い理由でなければいいのだが…どうしても不安がよぎる。

もしも自分が乳癌になったら…??そんな風に想像したことはあるだろうか?

人によっては乳房を温存したいらしいが、ワタシはそうは思わない。ガン再発のリスクを少しでも減らしたい。病気に怯えて暮らすなんて嫌だ。全摘出でかまわない。疑わしい部分は全て切り取って欲しい。もしそれが可能なら、だ(最近は全摘しても生存率は殆ど変わらないというデータもあるらしいが、それでもワタシは全摘を選択すると思う)。

これはワタシの勝手な想像にすぎないが、彼女だって今の状況で乳房を温存したいと言うとは思えない。生きていればこその楽しみが沢山あるのは、他人のワタシから見ても明らかだ。息子たちだってそんな決断はさせないだろう。だから少なくとも、オペが後回しになったのは、乳房の温存が目的ではないんだと思う…。

彼女の告白を聞いたのが、メールで良かったと心底思う。乳癌の事実を知った時、ワタシの動揺はとても大きく、正直顔を見られて彼女の負担になるのは嫌だった。

その代わりに、彼女の状態について深く突っ込んで聞くことは出来なかった。文章だけのやり取りで、細かいニュアンスが伝わらないまま不躾な質問は出来ない。ワタシから彼女への心配は、きっと文章だけでは伝わりきらない。こちらに悪気がなくとも、無礼なメールになってしまうのは容易に想像がつく。だから彼女の方から教えてくれた状況だけをそっと心にしまうことにした。

では何を返せばいいのだろう?相手の状況を聞けないなら、自分の感情を伝えればいいのか??

【治療辛いだろうけど頑張ってください】【早く元気になって欲しい】【死なないで】【お願い、頑張って!!】

思うことは沢山有るけど、どれもあまりに無責任過ぎて寒気がするほどだ。そんなこと、他人に言われるまでもない。

本人が一番頑張っているだろうし、本人が一番早く治りたいだろうし、本人が一番死にたくなんてないと思っているに決まってる。病気を代われるわけもなく、同じ痛みを体験できるわけでもなければ、気持ちをシンクロできるわけでもない。ワタシに出来るのは、精々乏しい想像力を振り絞って想像するだけだ。なんて無責任な立場なんだろう。

あまりに無責任過ぎて、何も言えなくなってしまった…。

泣けてくる。無責任に涙だけ出る。なんの解決にもならないのに。

勝手な立場だなぁ…。

ワタシに出来ることはなんだろうね。多分何も無い。何も無いんだ…。

【私には祈ることしかできない】と、正直に伝えた。【貴女の身体を信じている】と。

6月には会えると思っていたのに。いつものように笑顔で楽しくお喋りできると思っていたのに。どうやら無理そうだ。

次に彼女に会えるのはいつなんだろう…。

 

 

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